スニーカー文庫のコードギアス外伝小説。
他のメディア展開とは違い、パラレルではないアニメ版の世界設定に連なる過去の話。
人気便乗のダメノベライズではなく本編の空白を埋める重要エピソードが描かれる。
2章構成になっているが、時系列を入れ替えることで物語の完成度を上げ、話のメリハリと山場を作っていて普通に小説としておもしろい。
アニメ本編での提示情報からあのゲンブはなかったわ。
いい意味でイメージを裏切られた。
その死の真相も聞くと見るとでは大違い。
子供時代のスザクは真性の主人公属性の持ち主。
それがあんなに歪んでしまうなんて、子供時代って重要だな。
ちなみにルルーシュは今回ナナリーよりも目立たないかも、メインはスザク。
ネタ的な要素はほぼなく、アニメ視聴者は必読と言っていいくらいマジな内容。
最後に先生と呼んでいた藤堂を「藤堂さん」と呼ばせるシーンを作ったりとアニメとの整合性を無視しない姿勢もよかった。